洗練

アジア随一の洗練されたカクテルシーンへと成長を遂げた街、シンガポール

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まずここで問題です。世界にその名を知られるニューヨークの隠れ家バーが、2店舗目の出店計画において選んだ都市はどこでしょうか。サンフランシスコ、ロンドン、パリ、それとも東京だと思いますか?長きにわたりマンハッタンを代表する洗練されたバーの地位を誇ってきた名店エンプロイーズ・オンリー(Employees Only)にとって、選択肢はひとつ、シンガポールでした。

シンガポールといえば、国名を冠した国民的ドリンク、シンガポールスリングがカクテルシーンの代表として確固たる地位を築いています。あのカクテルパラソル誕生のきっかけを作ったとも言われるパイナップルジュースをメインとしたドリンクです。時を経て2016年、エンプロイーズ・オンリーの共同経営者であるイゴール・ハジスマイロビッチ氏は「エンプロイーズ・オンリーの2店舗目をシンガポールに開くのは、私にとって当然のことでした」と語ります。

 

Employees Only

シンガポールの隠れ家バー、エンプロイーズ・オンリー。 写真提供:Employees Only

 

 

「金メッキ時代」にちなんだドリンクと優雅な雰囲気を楽しめるアトラス(Atlasのようなアールデコ調の洗練されたロビーバーから、グリーンアンツやピンクジャスミンといった奇抜な素材を採り入れたネイティブ(Nativeのような最先端の店まで、シンガポールは、この国の何倍も広い都市にも匹敵するミクソロジーの多様性を誇ります。定評のあるアジアのベストバー50でも、もちろん世界のベストバー50でも、シンガポールからは東京や香港、バンコクよりも多くのバーがランキング入りしています。そして、バーの種類は増える一方です。

 

シンガポールは食を愛する国です。ウルフギャング・パックやゴードン・ラムゼイ、ジャン=ジョルジュ・ヴォンゲリヒテン、ジョエル・ロブションといった世界的シェフらはこぞって小都市国家シンガポールに進出しています。面積ではロンドンの半分ほどという小さな国ですが、シンガポール国民や数多くの外国人居住者たちには特に旅慣れた方々も多く、流行やカクテルも自然と国際的になります。

そして食と旅に夢中なシンガポール気質がよく反映されているのが、新世代のカクテルバーです。2000年代からリバイバルし始めたイギリスをルーツとするアメリカのクラシックなカクテルから、アジア的な個性をコンセプトにしたものまで、数多くの店が登場しています。「シンガポールはとても自由で、とても国際的です」と言うのは、かつてはベイン・アンド・カンパニーでコンサルタントを務め、現在は妻のガン・グォイー氏と共に複数のバーのオーナーとなっているインドラ・カントノ氏。「ティップリング・クラブ(Tippling Club)では素晴らしい料理が食べられるし、ディー・ビスポーク(D.Bespoke)へ行けば銀座にいる気分になれます。そして、エンプロイーズ・オンリーに一歩足を踏み入れれば、そこはまるでニューヨークのウェストビレッジです」

 

こうした多様性は、ほんの数年で広がりました。コーヒーバー・ケイ(Coffee Bar Kは2006年のオープン時から日本的なスタイルのバーにこだわり、今も見事なウィスキーの品揃えを誇ります。その数年後にオープンしたティップリング・クラブは、シンガポールの有名シェフ、ライアン・クリフト氏と、メルボルンの今は無き名店デア・ラウム(Der Raum)の立役者であったカクテルアーティスト、マット・バックス氏のコラボレーションによる店です(ティップリング・クラブは、現在も最先端のカクテルと上品な料理を楽しめる、ぜひ訪れておきたい店)。カクテルメニューなしでオリジナルのカクテルを提供するシンガポール初のバー、バー・ストーリーズ(Bar Storiesの登場は、シンガポールのバーテンダーの成熟を示すものとなりました。

 

しかし何といってもカクテルシーンが最高潮に達したのは、カフリンク・クラブ(Cufflink Club)、ライブラリー(Library)、ジガー&ポニー(Jigger & Pony)、28ホンコン・ストリート(28 Hong Kong Street)が一斉にオープンした5年前でしょう。「それぞれの店のコンセプトはまったく違います。マイケル・カラハンの28ホンコン・ストリートはとてもアメリカっぽく、私たちの店は日本とアジアがテーマです。個性あふれるたくさんの店が、多様性に満ちた素晴らしいカクテルシーンを作りました」と、カントノ氏は振り返ります。

Jigger & Pony bar, Singapore

19世紀の雰囲気を漂わせるジガー&ポニーのバー。写真提供:Jigger & Pony

 

抑えた照明で落ち着いた雰囲気が漂う大人の空間、28ホンコン・ストリートは、常にアジアのベストバー50の上位にランクインする有名店です。現在はチェコ出身の人気バーテンダー、ズデニク・カスタネック氏が指揮を執るこの店は、クラシックなカクテルから最先端のフレーバーまで、安定のバランスを楽しめる店として揺るぎない人気を誇ります。

 

世界各国の伝統的ドリンクを味わうならInterContinental Singaporeの歴史を感じさせるロビーラウンジへどうぞ。定評あるミクソロジスト、ニック・ブラウン考案による洗練されたワールドクラシックカクテル(Worldly Classics)がそろっています。ランドマーク的存在のホテルで、イタリアのネグローニやブラジルのカイピリーニャなど、世界各地を代表するカクテルからインスピレーションを受けたさまざまなドリンクをお楽しみください。

The Lobby Lounge, InterContinental Singapore

ロビーラウンジ (The Lobby Lounge) – InterContinental®シンガポール

 

もっとシンガポールらしさを味わいたいという方にとっては、アンシャン・ヒルにたたずむナツメグ・アンド・クローブ(Nutmeg and Clove)がおすすめです。シンガポールならではのフレーバーをカクテルに活かし、数あるバーの中でも傑出した存在感を示しています。シンガポールの歴史をたどるようなそのメニューには、地元の素材と斬新な技法にカクテルの伝統を融合させたカクテルが並びます。例えばそのひとつ、バレルエイジドシンガプーラスリングは、ウッディでビタースイートなフレーバーにハイビスカスが加えられた、ネグローニを思わせるカクテルです。

 

また、カントノ氏のギブソン(Gibsonでは、シンガポールらしさをかすかに感じさせるクラシックなドリンクをお楽しみいただけます。「ボタニックガーデン」は、ジン、ビーポーレン(ハチ花粉)、発酵ハチミツ、アップルジュースを使い、グラスにはこぼれ落ちるようなランの花があしらわれています。一方、オペレーション・ダガー(Operation Daggerは、シンガポールに数あるシークレットバーの中でも最も現代的な店といえるでしょう。海藻やシーバックソーンといった幅広い食材を使い、スモークを焚いたガラスのボウルやコーヒーパーコレーターで作られるドリンクには、思わず引き寄せられてしまいます。

 

華やかな劇場のような雰囲気と「金メッキ時代」のヨーロピアンスタイルを楽しみたいなら、アトラスがおすすめです。世界最大のジンコレクションを持つというこの店は約1000本のボトルを所有し、その多くがカウンターの背後にある5層のタワーに並べられています。バーテンダーのローマン・フォルタン氏は、世界最高のバーとして数々の賞に輝くロンドンのアルテジアン(Artesian)で活躍した経歴の持ち主で、この店の贅沢な空間と調和する洗練されたカクテルを生みだします。

 

「ロンドンやニューヨーク、シドニーと比べても、シンガポールはとても多様性があり、先進的です」と、同じくロンドンで活躍したカスタネック氏は言います。また、シンガポールが他の大都市と違うのは、非常にコンパクトにまとまった都市なので、仕事の後すぐ近くの名店で優雅にグラスを傾けられるところです。

 

シンガポールでのリラックスしたひとときは、ぜひInterContinental Singaporeクラブインターコンチネンタルで。ワンランク上の洗練された滞在をお楽しみください。クラブインターコンチネンタル専用ラウンジでは、無料のイブニングカクテルやカナッペをご用意し、クラブインターコンチネンタル専属スタッフがきめ細かなサービスをお届けしております。

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